ご飯の保温はいつまでOK?美味しいまま食べきる方法
近年、炊飯器の性能も格段に進歩し、炊きたてのようなお米を数時間保ってくれるものが多く販売されています。
しかし「保温機能があるから24時間保温していても大丈夫でしょ」などとお考えの方は、注意が必要です。
なぜなら、お米を長時間保温しておくと雑菌が繁殖するリスクが高くなるからです。
この記事では「ご飯はどれくらいまで保温するものなのか」や「お米を美味しく食べきる方法」についてご紹介します。
炊飯器の保温機能は何時間まで?
炊飯器の保温時間は設定として24時間まで可能です。
しかし、最大24時間保温ができる炊飯器であっても、ある調査にて興味深い結果が出ました。
2018年6月14日に、独立行政法人国民生活センターが公表した調査内容では、「24時間保温したご飯をモニターに評価してもらったところ、大半の方が異臭を感じた」という回答を得たそうです。
実際、炊飯器の保温温度は65℃前後であり、この温度で長時間保存をすると好熱性細菌が増殖することが分かっています。
この結果を踏まえて、ご飯に雑菌がつかずに美味しさを保つことができる時間は5〜6時間程度であるといえます。
上記の時間を過ぎると、お米の粒が乾燥してツヤが失われたり、風味や食感も低下してしまうのです。
保温機能のメリット・デメリット
それでは、炊飯器の保温機能を使用するメリットとデメリットをご紹介します。
・メリット
保温機能のメリットといえば、やはり温かいお米をすぐに食べることができるという点ではないでしょうか。
「お米を一度に食べきれず何度も炊飯するのが手間な方」や、「家族の帰宅がバラバラでご飯を食べるタイミングが違う」といった家庭では保温機能を使用することが多い傾向にあります。
・デメリット
温かいご飯をいつでも食べれることがメリットの保温機能には、デメリットも存在します。
お米に含まれるデンプンは長時間高温にさらされると、酸化して色が黄色く変色します。
「お米の栄養素を徹底解説!美味しく食べて健康になろう」の記事内でお米の成分について詳しく解説していますよ。
お米の酸化は味や匂いの低下に繋がるため、美味しい炊きたてのご飯が食べたい方にとっては大きなデメリットです。
ご飯を保温する際の注意点とは
ご飯を保温する際は以下の3つの注意点を守るようにしましょう。
・炊飯器の説明書きをよく読み、決められた時間内で保温する
・白米以外のおかゆや炊き込みご飯は保温しない
・しゃもじを入れたまま保温はしない
あまり知られていませんが、水分を多く含んでいる「おかゆ」や、他の具材が含まれている「炊き込みご飯」は、保温機能に適していません。
特に炊き込みご飯にはお米以外にもお肉や野菜、調味料を入れるため水分が多くなって腐りやすくなります。
また一度使用したしゃもじを炊飯器内に放置すると、雑菌が繁殖しやすくなるためご注意ください。
お米を美味しいまま食べきる方法
炊飯器の保温機能を使ってお米を美味しく食べることができる時間は5〜6時間程度であるとご紹介しました。
もし、保温時間が上記の時間よりも長くなりそうな場合は、お米を「冷凍保存」することで、美味しいまま保存して食べきることができます。
なぜ冷蔵ではなく冷凍保存がおすすめなのか
お米を冷蔵庫に入れておくと、再加熱しても米粒がポロポロ、パサパサとしてしまった経験がありませんか?
冷蔵にて美味しくお米を保存できるのは12〜24時間までです。
一方、炊きたてで水分たっぷりのお米を急速冷凍すると、解凍しても鮮度を保ったお米を食べることができますよ。
ごはんの保温はいつまでOK?美味しいまま食べきる方法まとめ
この記事では炊飯器の保温機能を使用した際のメリット・デメリットに加えて、美味しくお米を食べきる方法について解説しました。
あまり知られていない保温機能について発見もあったのではないでしょうか。
大阪府羽曳野市に本社をおく「株式会社向山商店」では、お米の素晴らしさをよりたくさんの人に知ってもらうため毎月お米に関する記事をご紹介しています。
今月は「お米を守れ!ジメジメ梅雨時のおすすめ保存法」の記事でお米を美味しく保管する方法を掲載しているので、ぜひ合わせてお読みください。