無洗米と精米ってどう違う?無洗米を選ぶメリット・デメリットまとめ

1991年に誕生した「無洗米」は読んで字のごとく、とぎ洗いしなくても水を加えるだけで炊飯できるように工場で加工してあるお米です。

精米のようにとぎ洗いをしなくてよいため、便利で手軽なイメージがある一方「美味しくない」「栄養が少ないのでは」という意見も目にします。

実際に、無洗米は精米よりも劣っているのでしょうか。

この記事では、気になる無洗米と精米の違いや、無洗米を選ぶメリットとデメリットについて解説します。

無洗米と精米の違いはヌカの量

精米をとぎ洗いするのはなぜでしょうか?

店頭で販売されている精米の表面には、精米機で取りきれない肌ヌカと呼ばれる粘着性の高いヌカが残っています。

そのまま炊いてしまうとヌカ臭くなってしまうため、肌ヌカを取り除くために、精米を炊く前にはとぎ洗いが必要です。

その一方、無洗米をとぎ洗いしないのはなぜでしょうか?

精米の表面についている肌ヌカを、あらかじめ工場で取り除いているからです。

肌ヌカを取り除く方法には、肌ヌカの粘着性を利用して除去する「ヌカ式」、濃厚なとぎ汁をタピオカ澱粉で吸着させる「タピオカ式」、水で洗い落として乾燥させる「水洗い式」などがあり、製法は様々なものがあります。

無洗米のメリット

無洗米のメリットは、何と言ってもとぎ洗いの必要がないことでしょう。

工程が減って調理時間が短縮でき、水の使用量や排水を減らすことができるので、環境にも優しいです。

全国無洗米協会が2003年の6月に実施した調査によると、個人差はあるものの無洗米を使うと年間で2リットルのペットボトル828本分の水を節水できるという結果も出ています。

また、とぐ必要がないので災害時やキャンプなどでもすぐに炊けます。

さらに、洗米によって水溶性のビタミンやミネラルなどが流失することを低減できるため、無洗米は栄養豊富なこともメリットです。

 無洗米のデメリット

無洗米のデメリットは、精米よりも5〜7%ほど価格が高いことです。水道代が節約できることを考えたら、気になるほどではないかもしれません。

次に、肌ヌカを除去しているため、精米よりも乾燥しやすく、吸水に時間がかかります。

乾燥が進むと味が落ちるため、密閉容器に保存し、精米日から1〜2ヶ月で食べ切るようにしましょう。

無洗米の正しい炊き方

意外と栄養価が高くメリットの多い無洗米ですが、実は洗ってしまうと味が落ちてしまいます。

細かいゴミなどが気になる場合は、炊飯前に冷水で軽くすすいでも構いませんが、といでしまうと炊き上がりがべちゃべちゃになってしまいます。

また、精米に比べて粒が小さいので、同じ一合でも無洗米の方が量が多くなります。

炊くときは、一合につき大さじ1〜2杯水を多めに入れ、吸水させてから炊くのがおすすめです。

お米が白く膨らむまで吸水させると、ふっくらとしたご飯が炊き上がります。

自分にあったお米を選ぼう

この記事では精米と無洗米の違いや、無洗米の正しい炊き方をご紹介しました。

味も栄養価も精米には劣ると思われがちな無洗米ですが、意外に栄養価が高く、炊き方を工夫すれば精米と遜色なく美味しく食べることができます。

お米には炭水化物の他にタンパク質、カルシウム、マグネシウム、食物繊維、ビタミンB1、B2など様々な栄養が含まれており、栄養の宝庫です。

お米は太りやすいと言われていますが、食べ方次第では健康にも美容にも役立つヘルシーな食べ物と言えます。

「ダイエットにお米はNG?きれいで健康的にごはんを食べる方法を伝授」の記事では、健康的なご飯の食べ方をお伝えしています。

 一般的にはまだまだ精米を選ぶ方が多いですが、栄養豊富で節水にもなる無洗米はとても便利なお米です。

ライフスタイルや好みによって、自分に合ったお米を選びましょう。