米から見る文化!世界の米消費を見てみよう
お米といえば日本のイメージが強いかもしれませんが、実は世界の半分以上の国で主食になっています。
南極を除くすべての大陸で生産されているというから驚きです。
そんな背景もあり、フィリピンを中心に日本を含む世界の44ヶ国が提案し、国際連合(国連)が2024年を「国際コメ年」と定めました。
単一の農作物が国際年に定められるのは、国連でも初の試みです。
飢餓や貧困の問題解決にもお米の存在が重要であると考えられています。
今回は、国際社会でも期待が高まっている「米」について、文化や消費など詳しく調べました。
お米はどこからやって来た?
今や世界の半分以上の国で主食になっているお米ですが、いつどこで生まれて、どのように伝わったのでしょうか。
現在の日本は稲作に適しているといわれますが、本来お米は亜熱帯植物なので、日本には自生していませんでした。
日本に伝わったのは、今から約3000年前。
お米の起源はそれよりさらに前、約6500年前にインドのアッサム地方から中国の雲南省にかけての山間が最も有力な説だといわれています。
西南アジア、西アジア、アフリカ、中国と様々な国や地域に広がり、日本にやってきました。
米の消費量が多い国
世界で生産されているお米は、大きく分けると二種類あります。
ひとつは、私たち日本人も食べているジャポニカ米で、もうひとつは世界で多く生産・消費されているインディカ米です。
お米の生産量・消費量ともに一番多いのは中国ですが、国民一人あたりの消費量が多い国は意外にも中国ではありません。
世界で一番お米を食べているのは、バングラデシュです。
毎日、おにぎり10.5個分を食べています。
ちなみに、食事を「ご飯」と呼ぶほど米食のイメージがある日本は50位で、一人が一日に食べる量はおにぎり2個分です。
バングラデシュの人々が、かなり多くのお米を食べていることがわかりますよね。
「毎日、おにぎり10個分のお米を食べるなんて、バングラデシュは肥満が多いのでは?」と思うかもしれません。
2024年に世界保健機関(WHO)が発表した成人の肥満率ランキングによると、男性は199ヶ国中192位、女性は199ヶ国中187位でした。
食べ物以外にも肥満の原因はあるので一概にはいえませんが、お米を主食にしている国ほど肥満率が低いという結果は、興味深いものがあります。
お米の役割
お米は主食として食べる以外にも、多くの役割があります。
はるか昔、お米にはお金の役割もありました。
今でいう税金を、昔は「年貢」としてお米で納めていました。
現金で税金を納付するようになったのは、明治時代になってからです。
歴史を紐解くと、日本という国は米づくりから始まったといっても過言ではありません。
アジアとアフリカでは、稲作が約一億世帯の主な収入源になっています。
ガーナでは、カカオの生産地で危険な労働にさらされている子どもたちのために、稲作の研修を支援するプロジェクトが実施されています。
カカオ以外にも収入源を得ることで、経済的な安定を目指すものです。
こうした収入や雇用のほか、政治経済、宗教行事や儀式などお米は文化や信仰とも深い繋がりがあります。
普段何気なく食べているお米は、様々な役割を担っているんですね。
まとめ
国際コメ年に定められた2024年は、日本でも農林水産省をはじめ、民間でも様々な取り組みを進めています。
貧困や飢餓の撲滅に向けて、お米を見直すことがテーマになっており、国際シンポジウムやイベントも開催されています。
こういった取り組みを通して、多くの人がお米の重要性について再確認することが期待されているのです。
向山商店も、お米の良さや魅力を数多く発信しています。
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