スポーツ選手のこだわりご飯と大喰い伝説
アスリートにとって「食べること」は、トレーニングと同じくらい重要な要素です。
というのも、食事は単なる栄養補給ではなく、筋肉を作り、エネルギーを蓄え、試合で最高のパフォーマンスを発揮するための準備だからです。
中でも、プロレスラーや力士、格闘家、野球選手といった競技の選手たちは、一般の人とは比べものにならない量の食事を日常的にとっているんですよ。
この記事では、スポーツ選手のこだわりご飯や、驚きの大喰いエピソードを紹介します。
プロレスラーはご飯5合が日常
まず注目したいのがプロレスラーの食生活です。
レスラーは、筋肉とスタミナを維持するため、食べる量も規格外です。
現役レスラーの中には、毎日ご飯を5合、鶏むね肉1キロ、卵10個を食べるという選手もいます。
食事は1日3回では足りず、朝食・昼食・夕食・トレーニング後・夜食の5回に分けて食べることも珍しくありません。
中でも、スタン・ハンセン氏の食事に関するエピソードは有名です。
彼は現役時代、焼肉店で50人前の肉を平らげ、どんぶり飯2杯、ビールを何十杯も飲み、デザートにテールスープを2杯食べたと伝えられています。
さらに、翌朝の朝食でステーキ1キロを食べたという伝説も残っています。
プロレスラーの食生活は、まさに彼らの強靭な肉体と精神を支える基盤となっていたのです。
力士の食事は「食べる稽古」
相撲界でも、食事の重要性は非常に高いものです。
朝の稽古が終わると、力士たちは大量のちゃんこ鍋と白ご飯を食べます。
1人で茶碗5杯以上を食べるのは当たり前で、特に若手力士には「とにかく食べて大きくなれ」と指導されることが多いようです。
元横綱・白鵬も、若手時代には1日10合のご飯を食べるよう指導され、最初は大変だったものの、徐々にそれが習慣となり、体格と強さを手に入れていきました。
「食べることも稽古の一つ」とされる相撲界では、食事の量だけでなく、バランスやタイミングも重要視されています。

野球選手も「米」が勝負の鍵
プロ野球選手にとって、食事はパフォーマンスを左右する重要な要素です。
特に「米」は、彼らのエネルギー源として欠かせません。
例えば、元横浜ベイスターズの鈴木尚典選手は、その大食いぶりで知られています。
彼は一度の食事で数人前を平らげたという逸話があり、一般人がプロ野球選手と焼肉に行くべきではないと冗談交じりに語られるほどです。
また、元西武ライオンズの中村剛也選手は、1日の食事回数を5回に分け、焼肉なら20人前、牛丼は5杯を平らげるという食生活を送っていたとされています。
さらに、イチロー選手は現役時代、朝食に毎日同じカレーを食べることで知られていました。この習慣は「朝カレー」として有名になり、彼のルーティンの一部として注目されました。
プロ野球選手がいかに食事を重視し、特に「米」を中心とした食生活を送っているかが伺えます。
近年では、栄養バランスや健康管理を考慮し、玄米や雑穀米を取り入れる選手も増えており、食事へのこだわりはますます高まっています。
格闘技やマラソンは「質」で勝負
格闘技やマラソンのように、体重や体脂肪の管理が厳しい競技では、食事の「質」がより重視されます。
ある格闘家は、減量期には糖質を抑え、代わりに脂質をエネルギー源とする「ケトジェニック食」を実践していました。
マラソン選手の中には、試合前におにぎりや炊き立ての白ご飯で炭水化物を調整するという選手も多くいます。
量よりも「いつ・何を・どれだけ」食べるかを重視し、コンディションに合わせて細かく食事を管理しているのが特徴です。
大喰いは才能ではなく努力の結果
ここまで聞くと、「アスリートはもともと大食いだから…」と思う方もいるかもしれません。
しかし、実際には多くの選手が「食べる訓練」から始めています。
プロレスラーや力士の中にも、最初はご飯3合を食べるのも大変だったという人がいます。
毎日少しずつ量を増やし、胃腸を慣らしていくことで、徐々に必要な量を食べられるようになるのです。
つまり、大食いは一種のトレーニング。努力と継続の成果として、今の食生活が成り立っているのです。
まとめ:スポーツ選手にとってご飯は“力の源”
どの競技のアスリートにも共通しているのは、「食べること」に真剣に向き合っているという点です。
特に日本の食文化における「ご飯」は、単なる主食ではなく、身体を作り、エネルギーを蓄え、競技で最高のパフォーマンスを出すための“源”として重要な存在です。
スポーツ選手の食事からは、体を鍛えるためのヒントや、自分の生活にも取り入れられる工夫がたくさん見つかります。
まずはしっかり食べることから、健康づくりを始めてみてはいかがでしょうか。