お米離れってほんと?日本人のお米の年間消費量について解説!

「米離れ」「米あまり」という言葉が聞かれるようになりました。

毎日何気なく食べているお米ですが、本当に日本人はお米を食べなくなってきているのでしょうか?

今回は日本人のお米の年間消費量から、変化する米食事情、お米の消費を促す取り組みなどをご紹介します。

日本人のお米の年間消費量

ここでは日本のお米の年間消費量について、農林水産省のデータからみていきましょう。

日本人のお米の消費量は世界第9位で796万6,000tです。

ひとりあたりでみると年間55.2kg(1日お茶碗2杯分)のお米を食べている計算になります。

お米の年間消費量は減少している

実は日本人ひとりあたりのお米の消費量は、最大だった1962年(昭和37年)の118kg(1日お茶碗4杯〜5杯分)から年々減少を続け、令和2年にが50.8kg(1日お茶碗2杯弱)と半分以下になりました。

お米が主食のアジア諸国の中でも、日本のお米の個人消費は50位とかなり下位であることもわかります。

それでは、日本人がどうしてお米を食べなくなったのか、次の章で背景をみていきましょう。

どうしてお米を食べなくなったの?

お米の消費量減少には、日本の食生活や家庭環境の変化が深く関わっています。

パンや麺の消費増加

朝はパン!お昼は簡単にパスタやラーメン!という方も多いのではないでしょうか?

美味しいパンや麺類が手軽に手に入るようになって、みなさんの食卓が変わってきました。

実は最近では1世帯あたりのパンの消費金額がぐんぐん増加しており、お米の消費金額を超えているんですよ!

おかずの量や種類が豊富になった

パンや麺だけでなく、様々な食材が手に入るようになっておかずの種類が豊富になったこともお米の消費量が減少した背景の1つです。

実はお米の消費量がピークだった1962年(昭和37年)ごろは、まだ十分な量のおかずを用意することが難しかったので、ご飯をおかわりすることで空腹を満たしていた時代でした。

レシピや食材の生産と流通が発達し、和洋中さまざまなおかずを楽しむことができるようになった現在では、昔のようにお米をたくさん食べなくてもお腹いっぱいたべられるようになったのですね。

ダイエットなどで「お米=太る」というイメージがついた

糖質制限ダイエットやカロリー制限などが流行し、炭水化物や糖質が多いお米を食べないようにしている方が増えてきました。

しかし、お米はカロリー源になる他にもビタミン、カルシウム、鉄、マグネシウム、食物繊維など、とても多用な栄養素が含まれているため極端に制限するのは危険です。

ごはんは消化吸収速度が緩やかで、インスリンの分泌も穏やかな食品なので「お米=ダイエットの敵」という認識は間違っています。

単身者や共働き世帯の増加

単身者や共働き世帯が増加して時短料理や外食が増加していることも、お米の消費量減少の背景の1つです。

お米は炊きあがるまで1時間ほどかかるため、忙しいビジネスマンや1食1合くらいで充分な単身者は、簡単な麺やパン、外食、コンビニ弁当を選択することが増えています。

これは農林水産省のデータにもあらわれており、お米の消費量が特に減っているのは「家庭用」だけで、「中食用(コンビニなどで使うお米)」「外食用(飲食店で使うお米)」は増加している事がわかっています。

消費量が減っていてもみんなお米は大好き!

お米の消費量は減っていますが、アンケートでは「好き」「どちらかといえば好き」94.3%と、まだまだお米は日本で愛されていることがわかります。

一日に消費する量が減っているからこそ、お米の品質や栄養素、味や産地など、ぜひこだわりを持って食べていただけると嬉しいです!

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