夏と冬で違う?米屋が教える「炊飯器で美味しいお米を炊く方法」

炊飯器の技術の進化により、毎日ピッとボタンを押せば美味しいご飯が食べられるようになりました。

しかし、研ぎかたや浸水時間などをちょっと工夫するだけで、いつものお米がもっともっと美味しくなることをご存知ですか?

今回は米屋直伝の「炊飯器で美味しいお米を炊く方法」を詳しくご紹介します。

夏と冬の炊飯のコツもお伝えしますので、ぜひ挑戦してみてくださいね。

お米はすりきり1杯できっちり正確に!

お米は微妙な水加減で柔らかさが変わってきます。

そのため毎日なんとなく計量カップでお米を計っていては、お米のポテンシャルを十分に引き出すことができません。

お米の計量は指やお箸などを使って「すりきり」で正確に計ることがポイントです。

なお1合は180ml(150g)なので、市販の計量カップを使う場合は参考にしてください。

お米はさっと優しく研ぐ

①1回目はお米がすべてつかるより少なめの水に浸し、もむように洗い、すぐ水をかえる。

②2回目からはお米がひたひたになる程度で、指を立ててかき混ぜます

③2〜3回洗いを繰り返し、水が少し透き通れば完了

乾燥したお米は水に触れると急速に吸水するため、ゴミやぬかが溶け出した水を吸わないようにさっと洗うのがポイントです。

ザルとボールを用意して、水をはってからザルに入れたお米を浸すようにすると、簡単に美味しく研ぐことができますよ。

お米を研ぐポイント

最近は精米機の性能が上がっているので、昔ほどお米をしっかりと研ぐ必要はありません。

泡立て器などで乱暴に洗うとお米が割れてベタベタの炊きあがりになってしまったり、洗いすぎるとデンプンまで流れ出てしまうため注意しましょう。

冬場は夏より静電気でぬかの付着量が多いため、ぬるま湯を使って夏より1回多めに研ぐのがおすすめです。

お米の1.4倍の水加減でよく浸水させる

お米の食感や味を決めるのが水加減です。

炊飯器のメモリに合わせるか、お米の1.4倍のお水をいれて炊くようにしましょう。

お米を浸水させるポイント

お米の芯までふっくら炊くためには夏場は30分、水が冷たい冬場は1時間じっくりと浸水させます。

このとき浸水は温度が低いほうが良いため、夏場は冷蔵庫で浸水させるのもおすすめです。

水につけすぎるとお米のデンプンが流れ出てベタついてしまうため、長くても90分で浸水を完了するようにしましょう。

また、すぐ炊かない場合は水を切って冷蔵庫で保管すると美味しさを保つことができます。

炊飯器によってはすでに浸水の工程が含まれている場合もあるので、説明書をよく確認してから浸水を行うことも失敗を避けるコツです。

炊飯して、むらす

炊飯器でご飯を炊きあげたら、途中で蓋を開けず、じっくりと10〜15分蒸らしましょう。

蒸らしを飛ばしてしまう方も多いのですが、すぐに炊飯器の蓋を開けてしまうと水っぽいご飯になるため、ご飯粒の水分を均一にするために重要な工程です。

なお、蒸らし時間が炊飯時間に含まれている炊飯器も増えてきているので、ご自宅の機種を確認してみましょう。

ほぐす

蒸らしが終わったら、ごはん粒をつぶさないようにお釜の底からほぐします。

しゃもじで切るようにほぐすことで、余分な水気をとばして風味を落とさずに保温できますよ。

余ったお米は温かいうちにラップで小分けして、粗熱を取ってから冷凍するのがおすすめです。

美味しく炊いてお米をもっと楽しみましょう!

お米は炊き方によって食感や味が変わってきますので、今回ご紹介した炊き方をぜひ試してみてくださいね!

もしもっとお米を楽しみたい方は、アウトドアでお米を炊いてみたり、世界のお米料理に挑戦してみるのもおすすめです。

世界のお米料理の記事は「お米の消費量が多い国とは?世界のお米ランキングを紹介」を参考になさってください。